2010年07月29日

解剖・標本

解剖願
御収容後難有御治療相受居候処 万一死亡の際は医術研究の一助とも相成申可くに付き解剖相成度生前此段奉願候也

ハンセン病患者が療養所に入所するに際して書かされた「解剖承諾書」である。

かつて全国にあるハンセン病療養所は「解剖天国」とまで言われてきた。光田健輔を慕って多くの若い医師が長島を訪れたのも「解剖」ができるからであったとも言われている。事実,神谷美恵子が光田健輔を長島に訪ね,滞在していた日々を書き記した文章にも,解剖の様子が多く書かれている。
研究熱心を賛美・尊敬して書かれている。しかし,それは医者の目線でしかない。患者はモルモットと同じである。ここにも,目的のために手段を正当化する独善性が隠蔽されていた。

「ろくな研究設備もないのに,何のために解剖が行われたのか分かりません」という入所者の証言は重い。

「解剖」は光田健輔の姿勢と考えを反映したものである。

posted by 藤田孝志 at 13:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 資料 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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